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![]() | プシュケの涙 (電撃文庫) (2009/01/07) 柴村 仁 商品詳細を見る |
◆基本データ
著者:柴村 仁
イラスト:也
出版:電撃文庫
初版:2009/1/7
世界観:現代、学園
主要人物:高校生
ジャンル1:青春
ジャンル2:ミステリ
キーワード:イジメ、親の離婚、イケメン、ダメ親父、現代の学校
対象:一般向け
◆あらすじ(amazonより抜粋)
「こうして言葉にしてみると…すごく陳腐だ。おかしいよね。笑っていいよ」「笑わないよ。笑っていいことじゃないだろう」…あなたがそう言ってくれたから、私はここにいる―あなたのそばは、呼吸がしやすい。ここにいれば、私は安らかだった。だから私は、あなたのために絵を描こう。夏休み、一人の少女が校舎の四階から飛び降りて自殺した。彼女はなぜそんなことをしたのか?その謎を探るため、二人の少年が動き始めた。一人は、飛び降りるまさにその瞬間を目撃した榎戸川。うまくいかないことばかりで鬱々としてる受験生。もう一人は“変人”由良。何を考えているかよく分からない…そんな二人が導き出した真実は、残酷なまでに切なく、身を滅ぼすほどに愛しい。
◆評価
総評:凡作
総点:61
ストーリー:6
文章:6
キャラ:7
意外性:5
世界観:7
テンポのよさ:6
オリジナリティ:5
ネーミング:7
背景:6
イラスト:6
その他:大人ラノベ
◆書評
話題作らしいので購入。みんな感動したと口々に言うけど、果たしてどうなのか。
結果。感動しませんでした。感動とは行かないまでも、じんわりとした切ない気持ちがこみ上げてくることは確かです。
さてさて、この作品でまず注目すべきはその構成でしょうかね。作品を大きく分けると前半部分と後半部分に分けることが出来ます。前半部分は一人の少女が死んでしまった話。後半部分はその一人の少女が死ぬ前までの話。要は、キャラが死んでしまう明かしておいて、「ああ……コイツこれから死ぬのにな」と読者に思わせ、切ない気持ちを喚起させる構成となっております。前半部分だけは若干ミステリの空気を醸し出しています。こういった構成を取ったおかげで、この作品が成功したとも言えます。
ストーリー的に見れば、何の変哲もない青春の日々を描いた作品です。たったそれだけ。少女が死んでしまうことを知ってしまった読者はこれを複雑な気持ちで読み進めることとなります。思うに、前半をミステリチックにしたことで作品にのめり込むことが出来ました。そしてミステリは早々に退場し、青春の日々を綴ったお話へ展開していきます。ジャンルに恋愛を入れようか迷いましたけど、やはり恋愛要素よりも青春的な要素のほうが強いです。青春の終わりを知っているからこそ切なく感じれるのだと思いました。
キャラクターは普通でしたよ。どこにでもいるような少年少女です。単にそれだけですが、青春を送る高校生でもあります。そんな高校生たちの心を上手く描いています。青春はガラスなんでしょうかね。綺麗だけど割れやすくて、割れた破片は触れると怪我をさせちゃう。人物一人の心は揺れ動いて、悪い方向や反対に良い方向に向かったりします。そういった不安定な心の高校生たちを鮮明に描いたと思います。
読みやすい一人称でした。台詞文がとても多いですが、それは青春らしい雰囲気を醸し出すためでしょう。ライトノベルらしいと言えば、そうなのかもしれません。無駄の多い文章と思われる方もいると思いますが、この無駄こそが青春なのでしょうかね。
空気が美しい雰囲気。青春の空気が香ります。
そういえば、表紙絵を読了後に見直すことをおすすめします。amazonのカスタマーレビューにあるように、少年の手は少女の手を繋ぎ止めていると思わされますよ。
話題作らしいので購入。みんな感動したと口々に言うけど、果たしてどうなのか。
結果。感動しませんでした。感動とは行かないまでも、じんわりとした切ない気持ちがこみ上げてくることは確かです。
さてさて、この作品でまず注目すべきはその構成でしょうかね。作品を大きく分けると前半部分と後半部分に分けることが出来ます。前半部分は一人の少女が死んでしまった話。後半部分はその一人の少女が死ぬ前までの話。要は、キャラが死んでしまう明かしておいて、「ああ……コイツこれから死ぬのにな」と読者に思わせ、切ない気持ちを喚起させる構成となっております。前半部分だけは若干ミステリの空気を醸し出しています。こういった構成を取ったおかげで、この作品が成功したとも言えます。
ストーリー的に見れば、何の変哲もない青春の日々を描いた作品です。たったそれだけ。少女が死んでしまうことを知ってしまった読者はこれを複雑な気持ちで読み進めることとなります。思うに、前半をミステリチックにしたことで作品にのめり込むことが出来ました。そしてミステリは早々に退場し、青春の日々を綴ったお話へ展開していきます。ジャンルに恋愛を入れようか迷いましたけど、やはり恋愛要素よりも青春的な要素のほうが強いです。青春の終わりを知っているからこそ切なく感じれるのだと思いました。
キャラクターは普通でしたよ。どこにでもいるような少年少女です。単にそれだけですが、青春を送る高校生でもあります。そんな高校生たちの心を上手く描いています。青春はガラスなんでしょうかね。綺麗だけど割れやすくて、割れた破片は触れると怪我をさせちゃう。人物一人の心は揺れ動いて、悪い方向や反対に良い方向に向かったりします。そういった不安定な心の高校生たちを鮮明に描いたと思います。
読みやすい一人称でした。台詞文がとても多いですが、それは青春らしい雰囲気を醸し出すためでしょう。ライトノベルらしいと言えば、そうなのかもしれません。無駄の多い文章と思われる方もいると思いますが、この無駄こそが青春なのでしょうかね。
空気が美しい雰囲気。青春の空気が香ります。
そういえば、表紙絵を読了後に見直すことをおすすめします。amazonのカスタマーレビューにあるように、少年の手は少女の手を繋ぎ止めていると思わされますよ。
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