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俺たち出る必要あんのかなーって始まる前も始まってからも思っていた。
俺は国歌斉唱があったらだれかhryあたりが鳥の詩を歌ったりしないかとwktkしていた。実際、頭の中では鳥の詩が再生されていたのでちょっと心がじんわりしていた気がする。
そして、校歌斉唱にて卒業生が本気で歌っている姿を見た。なんか、全身全霊を掛けて、声を絞り出しているように思えた。その中には知り合いなんて誰もいないと俺は思っていたが、違った。
俺は関係があったらしい。
文化祭の実行委員つながりで先輩がいた。
部活で部員じゃないのに遊びに来た先輩がいた。
応援団の団長の先輩がいた。
俺たちが今歩み出すわだちを作った先輩がいた。
たくさんの先輩が校歌を熱唱して、校歌は2番を唄い終わる。
一同着席。
なにか重いものを感じた。それで俺は眠ろうとしたり、妄想したりするのをやめて、先輩のことを考えた。
少し寂しく思った。
けど、こんどは俺が先輩と呼ばれる立場になるのだ。そういった宿命というか、ありふれた使命感みたいなモンが俺の心のどこかで芽生えた気がした。
だから、俺はせめて何かを頑張りたいと思う。何かは何だろう。その何かを見つけるために頑張ろうか――
卒業式のあとの空は蒼色で、高台から見た学校は来賓の車がたくさん散らばっていておもちゃ箱のようだった。
そして風は南に吹いていた。
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