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◆基本データ
著者:田中ロミオ
イラスト:mebae
出版:ガガガ文庫/小学館
初版:2008年7月23日
ジャンル:学園ラブコメ・都市伝説
◆評価
ストーリー:3
文章:4
キャラ:3
意外性:2
総評:C
その他:厨二病だった人、必読!
◆あらすじ(ガガガ文庫公式サイトより抜粋)
愛だよ、メンズ
その日。教科書を忘れた俺は、夜半に忍び込んだ学校で彼女と出会った。教室に向かう階段の踊り場。冷たい月の光のスポットライトを浴び、闇を見据えている少女。美しい――。そこには、人を惹き付けるオーラを放つ青の魔女がいた。……いや待て、冗談じゃない。妄想はやめた。俺は高校デビューに成功したんだ! そのはずだったのに、この妄想女はッ! 「情報体の干渉は、プロテクトを持たない現象界人には防ぐことはできない」「何いってんだかわかんねーよ」実はだいたい理解できていた。田中ロミオ、学園ラブコメに挑む――!?
◆書評
でたー、田中ロミオ氏の新刊ー! 俺、震撼・・
『人類は衰退しました』を書いていた。というかエロゲ中心に活躍するシナリオライターだ。彼の作品で一番注目すべきところは、文章である。物語の展開じゃない、文章で笑いを取ってくる。うまいこと、笑いのツボを突く。最近の流行語や流行しているキーワード(?)が、今風の主人公の心情をうまく表していると思った。
だが、『人類は衰退しました』よりは、面白い文章が減っているのは明らか。やはり、一人称だからだろう。
代わりにキャラクターは個性的で且つ、筆者の厨房時代を彷彿とさせる。厨二病だった奴は、見てみよう。俺設定とか楽しんでいたあの中一の夏・・、痛々しいけど笑える。
主人公の秘密。これが大きく物語りにかかわってくる。やはり、そういう類だった奴は、結局、そういう奴に好かれる。同類は同類を呼びます。しかし、主人公(メンズ)は、それらイタい過去を拭い、高校デビューを果たす。それら日常が、頭の中が普通じゃない奴らに覆されてしまう、ってオチ。
どりせん(おしどり先生の略)にも秘密があった。どうして、若いくせに教師間での権力があるのか? 痛々しい生徒を同じクラスにまとめたのか? それらは簡単。イタい生徒を集めたから感謝されているのだろう。それで、他の教師が文句を言ったら、「クラス替え、どうしましょう?」とか言うんだろ。多分。
あとは――、ときどきエロい。性的刺激を与えるようなエロさじゃなくて、「はは、これエロいなァ」レベルで流せるもの。エロに走るラブコメと比べてみ? 断然、エロ絡みじゃないほうがまともだろ。いや、エロ絡んだら面白くないというわけではない。エロで読者を釣るのが少し気に食わないだけ。まぁ、エロは最高のフックだからね、仕方ないけど。
ラブコメ的には、王道ではないと思う。というかラブコメでいいのか、これ。主人公は不思議なヒロインと会う。会って、学校で一問答。痛い奴らが主人公に付きまとう。主人公の高校生ライフ本質的に終了。ヒロインに無理やり付き合わされる主人公。ヒロインがいじめられる。主人公は、イジメを止める。止めさせきれず、主人公の秘密を突きつけられる。イジメを止めて秘密をばらされてしまうか、イジメを無視して秘密は無事か、葛藤。もちろん主人公は、馬鹿な行動に出たヒロインを助ける。ハッピーエンド。
うーん・・いじめられるハルヒを助ける展開か。ラブコメっぽくはない。学園も舞台であって、学園中心だけど、他の場所のほうが多い。ジャンルするとしたら、日常のシミュレーションリアリティだから、日常パンク、といったところか。
都市伝説も扱っている。都市伝説が一番に押し出されている作品は、『ギャルゴ!!!!!』です。これは、都市伝説を探す少女を追いかける主人公の物語か、少女の観察記。観察者が手を加えて、観察記をよりよいものに変えていく感じ。
全体的に、笑えるところもあるが、やっぱり飽きがきてしまう作品だった。
◆どうでもいいこと
最近、物語が楽しいと感じなくなってきた。
大して忙しくもないのに、「何やってんだろ、俺」って思うことが多くなった。
スランプだ。