生徒会の一存―碧陽学園生徒会議事録〈1〉

生徒会の一存―碧陽学園生徒会議事録〈1〉 (富士見ファンタジア文庫) (2008/01/19) 葵 せきな 商品詳細を見る

◆基本データ
著者：葵 せきな
イラスト：狗神煌
出版：富士見ファンタジア文庫
初版：2008/1/19
世界観：現代、学園、生徒会
主要人物：高校生、美少女
ジャンル１：ギャグ
ジャンル２：萌え
キーワード：生徒会、ギャルゲー、このラノ09総合7位（新人1位）
対象：オタク向け、中高生向け

◆あらすじ（amazonより抜粋）
私立碧陽学園生徒会室―そこは、選ばれし者だけが入室を許される聖域にして楽園。生徒会メンバー中、唯一の男性である副会長・杉崎鍵は、今日も生徒会室の中心で愛を叫ぶ。「俺は美少女ハーレムを作る!」と(ただし、扱いは空気以下)。そして、お子サマ生徒会長・桜野くりむは、今日も生徒会室の中心で身勝手を叫ぶ。「ただの人間には興味あ(自主規制)」日々くり広げられる、ゆるすぎる会話。日々費やされる、青すぎる青春。いざ行かん少年少女よ、妄想という名の大海原を!これは、ユカイツーカイついでにちょっぴり秘密アリな碧陽学園生徒会メンバーたちの、愛すべき日常をつづった記録の一端である。

◆評価
総評：惜作
総点：５４
ストーリー：４
文章：５
キャラ：７
意外性：２
世界観：５
テンポのよさ：７
オリジナリティ：６
ネーミング：４
背景：５
イラスト：６
その他：口絵は嘘です

◆書評
　このライトノベルがすごい！2009の総合７位で、新作では１位獲得。
　２００９年６月より漫画化。
　２００９年１０月よりアニメ化。
　ここから推測するにある程度の人気作であることに間違いはないようです。最近、萌え系ばかり読んでいるので（友よ、一般ノベルも貸してくれ……）、おなかいっぱいです。
　本作はただの会話を描いただけです。始終会話が繰り広げられています。ストーリー性はあまりないですが、ギャグとノリのよさは俺の読んだライトノベルでも上層の域に達しています（今のところトップはドクロちゃん）。あとがきに４コマ小説とあるように、さらりと読めてくすりと笑う形式が全編に渡って統一されています。ですが、やはりストーリーで楽しむものじゃありませんよ。
　文章は下手ではありません。さらっと読んでいるはずなのに、状況が脳内再生されます。結構想像しやすいように書かれているみたいなので、読みやすいですね。同時にテンポもよく、ギャグのネタも滑らずさっぱりと感じられます。ですが、実験作の嫌いがあるというか、冒険してる感じが強いです。プロの作家といえど、さまざまなことに挑戦するのはいいことですし、こういったことを楽しむ読者は続刊はどのように変化を遂げるのか気になりますよね。また、実験作でありながら、キャラ配置や展開はお約束のものが多いので、展開はおおかた予想できます。意外性という点は小ネタに集まっています。
　イラストはよく見る絵柄ですね。でも綺麗な絵です。途中、ちろっとえっちぃ絵があったりなかったり。