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◆基本データ
著者:長谷川昌史
イラスト:Nino
出版:電撃文庫
初版:2005年2月25日
ジャンル:スチームパンク寄り異世界ファンタジー
◆評価
ストーリー:4
文章:3
キャラ:2
意外性:1
総評:C
その他:あとがきの意外性がデカい
◆あらすじ(電撃文庫公式サイトより抜粋)
第11回 電撃小説大賞<金賞>受賞作
兄の失踪に隠された謎とは――!?
夜だけが続く日黒期がやってきてひと月。
高等部に通うネリムは、この日黒期という現象と、六年前の「森の神隠し事件」による兄の失踪に疑問を感じていた。
そんなおり、保健室で出会った新しい医務員のディネが、ネリムが疑問に思っている日黒期や兄のことを仄めかす。
そして、徐々にディネに惹かれていくネリムは、彼女と一緒に六年前の事件に関する資料を探し始めた。
『本当のこと』を知るために──。
様々な謎が巧妙に絡む新感覚ファンタジー。
◆書評
私、嫌いじゃないよこういう作品。
ひかりのまちという題名から、夜の街なんだなってのは想像できたけど、謎解きで知ったことはなるほどとなったね。
展開としては主人公のネリムが兄を探すというものだ。太陽少年ジャンゴも然り。ディネとHする話はすっ飛ばしておいても別に構わない。世界観の構築はうまいと思う。壮大ではないが落ち着いているし、それでいて緩急つけている。政治の話と絡めるのも悪くないのだが、なんでもかんでも政治のせいにしようとするネリムにはいい印象を受けなかった。もっといきいきとした少年を描いてほしいとは思う。だが、住んでいるところを想像すると少しばかり子供っぽいところがあるんじゃないかと思ったり。ほら、例えば私みたいな15,6くらいの子女は、紛争地域では兵士に過ぎない。そこに住む子供らは私たちと同じ世界の見方をしてはいない。これを異世界でしかも日本のようになんでもかんでも潤った世界ではないもの置換して考えてみよう。
――ほんの少し若いね。
意外性が低いのは物語がスローリーに進むからだ。この落ち着いた書き方は上手だが、意外性を演出するというよりはじりじりとあぶりでる答えそして謎、のような気がしてならない。というかそうだろう。
話はあとがきを見るといい。
あとがきがなんかケンカ腰。
やっぱり受賞者は私たちとは違うのかな。