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![]() | レインツリーの国 (新潮文庫 あ 62-1) (2009/06/27) 有川 浩 商品詳細を見る |
◆基本データ
著者:有川 浩
出版:新潮文庫
初版:2006/9/28(ハードカバー時点で)
世界観:現代
主要人物:普通の男性、聴覚障害の女性
ジャンル:恋愛
キーワード:聴覚障害、障害者、インターネット
対象:一般向け
◆あらすじ(amazonより抜粋)
きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。俺はあっという間に、どうしても彼女に会いたいと思うようになっていた。だが、意を決して出したメールの返事はつれないもの。かたくなに会うのを拒む彼女には、そう主張せざるを得ない、ある理由があった――。青春恋愛小説に、新たなスタンダード。
きっかけは「忘れられない本」。そこから始まったメールの交換。しかし、かたくなに会うのを拒む彼女には、ある理由があった…。メディアワークス刊「図書館内乱」の中に登場する書籍「レインツリーの国」が実物となった。
◆評価
総評:佳作
総点:66
ストーリー:8
文章:9
キャラ:6
意外性:5
世界観:7
テンポのよさ:6
オリジナリティ:5
ネーミング:7
背景:7
イラスト:6
その他:正統派ラブストーリー
◆書評
同著者の著書に「図書館内乱」という作品があり、その作品の中に登場する一冊の本として「レインツリーの国」が登場します。作中に登場する本を実際に書籍化したようですね。面白い試みです。
著者の有川浩さんは好きな作家の一人ですが、著書をすべて読んだというわけではありません。
内容は丁寧に出来事を丁寧に描いている作品だと思いました。
とあるブログの管理人・ひとみが書いたライトノベルの感想は主人公・伸行の共感を得る。伸行は見ず知らずのひとみにメールを送る。メールには返信が来た。そうして、二人はライトノベルについて語り合ったり、好きなことに語り合ったりして、時には「青春菌(青春臭いことを言ったり)」に感染してしまったような発言もしていた。そして、伸行はひとみに会いたいと思うようになった。
二人は出会う。しかし、なかなか話がかみ合わない。あるとき、エレベーターの重量オーバーのブザーの音が鳴っているのに、ひとみはエレベーターから降りようとしなかった。ここで伸行は怒鳴ってしまう。しかし、それはひとみの耳がうまく聞こえないためであったのに、伸行は気づかず怒鳴ってしまったのだ。これにより、伸行とひとみは気まずい関係に。
伸行からのメールの返信も遅れてくるようになったが、やはり二人はもう一度会うことを決意。伸行も難聴者と健聴者の違いを勉強して、ひとみと会っても良いように準備をした。
同じようにひとみも伸行に会いたいと考えていた。
二人は出会って、ひとみと伸行が出会うきっかけとなったライトノベルの終わり方のように、ともに歩んでいく。
こんな話でした。ライトノベルの終わり方とは「ヒロインが苦しい目に会うのを分かっていて、主人公の前から姿を消す」というものでした。ヒロインは主人公に苦しい目に会うことを避けさせるために、姿を消した、という意見のひとみ。主人公だってヒロインを守ってやれるし、苦しい目に会っても一緒にいたいと願うだろう、という意見の伸行。……でした。
出会ったきっかけの本と同じような展開にさせず、伸行はヒロインとなるひとみを守りながら生きていくことを決意する、というのは上手いと感じました。関連付けさせるのは常套手段ではありますが、綺麗に片付いたのは見習えます。
本当に純粋な恋愛小説です。二人の間には健聴者と難聴者という障害があります。恋愛小説の王道です。
文章が上手いです。二人の心はもちろん、難聴を丁寧に描かれています。この作家さんの良いところは文章を丁寧に書くために情報収集を怠らないことですな。むしろしっかり集めているように思います。自分でがんばることをしないと良い作品ってのはなかなか書けないものだと思います。マジでワナビ見習っとけ、最近のオンライン小説を読んでると「コイツなんにも分かっちゃいねえ……」と思うものが多いと感じております。あと、分からないことがあったらまずぐぐれです。調べてもいないのに他人に訊くなです。
やっぱり有川さんの作品はどれも安心して読めますね。
( ゚д゚)<植物図鑑読みたいなあ
同著者の著書に「図書館内乱」という作品があり、その作品の中に登場する一冊の本として「レインツリーの国」が登場します。作中に登場する本を実際に書籍化したようですね。面白い試みです。
著者の有川浩さんは好きな作家の一人ですが、著書をすべて読んだというわけではありません。
内容は丁寧に出来事を丁寧に描いている作品だと思いました。
とあるブログの管理人・ひとみが書いたライトノベルの感想は主人公・伸行の共感を得る。伸行は見ず知らずのひとみにメールを送る。メールには返信が来た。そうして、二人はライトノベルについて語り合ったり、好きなことに語り合ったりして、時には「青春菌(青春臭いことを言ったり)」に感染してしまったような発言もしていた。そして、伸行はひとみに会いたいと思うようになった。
二人は出会う。しかし、なかなか話がかみ合わない。あるとき、エレベーターの重量オーバーのブザーの音が鳴っているのに、ひとみはエレベーターから降りようとしなかった。ここで伸行は怒鳴ってしまう。しかし、それはひとみの耳がうまく聞こえないためであったのに、伸行は気づかず怒鳴ってしまったのだ。これにより、伸行とひとみは気まずい関係に。
伸行からのメールの返信も遅れてくるようになったが、やはり二人はもう一度会うことを決意。伸行も難聴者と健聴者の違いを勉強して、ひとみと会っても良いように準備をした。
同じようにひとみも伸行に会いたいと考えていた。
二人は出会って、ひとみと伸行が出会うきっかけとなったライトノベルの終わり方のように、ともに歩んでいく。
こんな話でした。ライトノベルの終わり方とは「ヒロインが苦しい目に会うのを分かっていて、主人公の前から姿を消す」というものでした。ヒロインは主人公に苦しい目に会うことを避けさせるために、姿を消した、という意見のひとみ。主人公だってヒロインを守ってやれるし、苦しい目に会っても一緒にいたいと願うだろう、という意見の伸行。……でした。
出会ったきっかけの本と同じような展開にさせず、伸行はヒロインとなるひとみを守りながら生きていくことを決意する、というのは上手いと感じました。関連付けさせるのは常套手段ではありますが、綺麗に片付いたのは見習えます。
本当に純粋な恋愛小説です。二人の間には健聴者と難聴者という障害があります。恋愛小説の王道です。
文章が上手いです。二人の心はもちろん、難聴を丁寧に描かれています。この作家さんの良いところは文章を丁寧に書くために情報収集を怠らないことですな。むしろしっかり集めているように思います。自分でがんばることをしないと良い作品ってのはなかなか書けないものだと思います。マジでワナビ見習っとけ、最近のオンライン小説を読んでると「コイツなんにも分かっちゃいねえ……」と思うものが多いと感じております。あと、分からないことがあったらまずぐぐれです。調べてもいないのに他人に訊くなです。
やっぱり有川さんの作品はどれも安心して読めますね。
( ゚д゚)<植物図鑑読みたいなあ
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