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紫色のクオリア (電撃文庫)紫色のクオリア (電撃文庫)
(2009/07/10)
うえお 久光

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◆基本データ
著者:うえお 久光
イラスト:綱島志朗
出版:電撃文庫
初版:2009/7/10
世界観:現代、SF
主要人物:ロボット、女の子、異能力
ジャンル1:SF
ジャンル2:日常
キーワード:平行世界、クオリア
対象:中高生向け、SF好き向け

◆あらすじ(amazonより抜粋)
自分以外の人間が“ロボット”に見えるという紫色の瞳を持った中学生・毬井ゆかり。クラスでは天然系(?)少女としてマスコット的扱いを受けるゆかりだが、しかし彼女の周囲では、確かに奇妙な出来事が起こっている…ような?イラストは『JINKI』シリーズの綱島志朗が担当。「電撃文庫MAGAZINE増刊」で好評を博したコラボレーション小説が、書き下ろしを加え待望の文庫化!巻末には描き下ろし四コマのほか、設定資料も収録。

◆評価
総評:良作
総点:80
ストーリー:8
文章:7
キャラ:7
意外性:10
世界観:9
テンポのよさ:8
オリジナリティ:9
ネーミング:8
背景:7
イラスト:7
その他:すこしふしぎ
◆書評
 新刊買い。もちろん7月時点で。
 ジャンルはSFとしています。ガチガチのSFとまではいかないですが、内容自体はSF小説のようなものです。ライトノベルの文章+SF小説の内容と言った感じですが、イコール日常ですしやっぱりラノベの範疇ですかね。最初はラノベ飛び出してSFかと思いましたが、よく考えてみればラノベのとり得る範囲なんて未確定ですので、これもラノベの常識から逸脱はしていないと思います。

 作者のうえお久光さんについてですが、今までこの作者さんの作品は読んだことがありませんでした。実は積本には悪魔のミカタがありますが、これもうえお久光さんだから買ったわけでなく、第8回電撃ゲーム小説大賞の銀賞受賞者だからですし、古本屋で80円だったことも起因しています。

 ストーリーの本筋は少女と少女の日常を描いたものです。その本筋から外れてしまった意識が相当な量の文章に匹敵します。
 前半部分は人間がロボットに見えるという人との違い、人との関係を描いていました。しかし、物語のメインともなるゆかりが死んでしまいます。後半部分はマナブがとり得た可能性が分散した平行世界を描いていました。○○があった世界、○○がなかった世界、というようにすべては可能性のどこかにゆかりが生きている世界がある可能性を孕んでいると考える。ゆかりが生きるためにはどうするのかだけを考え抜いた結果、マナブは肉体を失い、誰にも観測することのできない存在となります。ここで、ゆかりの生きているとき、ゆかりからは観測できてしまうことが発覚し、マナブはゆかりの意思を変えることはできないと思い返します。そこからは日常です。
 SFっぽい空気を楽しめるから娯楽性の高い小説だとは感じますね。

 反面、キャラ萌えなんてありません。

 ラノベにしてはオリジナルの強い作品です。
 SF好きでなおかつよくあるラノベに飽きたあなたに。

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