ライトノベルの楽しい書き方 2

ライトノベルの楽しい書き方 2 (GA文庫) (2008/05/15) 本田 透 商品詳細を見る

◆基本データ
著者：本田 透
イラスト：桐野 霞
出版：GA文庫
初版：2008/5/15
世界観：現代、学園
主要人物：高校生、作家、美少女
ジャンル１：ラブコメ
ジャンル２：ハーレム
キーワード：水着、無人島、三角関係、ツンデレ、アイドル、巨乳、夏休み
対象：オタク向け

◆あらすじ（amazonより抜粋）
夏の三角関係強化合宿スタート!?
出版したライトノベル新シリーズ1巻目の売れ行きに気を良くした学園最強少女にして作家の流鏑馬剣。だが、そんな喜びも長くは続かなかった。学園一かわいい女の子・市古ゆうなが偶然にも始めた夏休みのアルバイトをきっかけに、剣の仮の恋人である与八雲と運命的に急接近……?
その影響があってか、剣は2巻目の構想に行き詰まり、担当編集・与心夏を困らせていた。一計を案じた心夏は、剣と自身の従弟でもある八雲、そしてライトノベルの絵師・ぽんぽん先生を夏の合宿へと誘い出す。剣に実際の三角関係をその場で体感させ、作品の構想に反映させようと考えたのだ。
こうして、夏の海を舞台にした、合宿がスタートする。だが、ライトノベルを完成させるはずが、水着での騒動や海の生物が次々に登場するなど、予想外の展開に……。
果たして2巻は無事に完成するのだろうか、そして三人の関係はどうなるのか!?

◆評価
総評：不作
総点：４３
ストーリー：４
文章：４
キャラ：６
意外性：５
世界観：２
テンポのよさ：５
オリジナリティ：３
ネーミング：４
背景：４
イラスト：６
その他：映画化決定（笑）

◆書評
　なんでこれが映画化するのかわけワカメ。
　はっきり言って、面白くもつまらなくもないです。普通に読めるけど、それ以上じゃないって感覚です。流し読みでも頭の中に内容は入ってきます。それくらいにテンプレなキャラクターがうようよと人間らしくない言動で世界を浮ついています。
　物語は典型的な三角関係です。にやにやできる展開が少なかったですね。同時に、シリアスもありませんので、いまいち物語に没頭できません。キャラクター小説と呼ばれるライトノベルらしく、キャラで物語を左右したりして欲しかったのですが、そんなことはありませんでした。一巻目の勢いは一気に失速したといって良いでしょう。
　文章は普通ですけど、あんまり面白くないです。擬音が多いです。地の文よりセリフがほとんどです。たまに挿入される場違いな身体描写も要らないと思います。
　キャラは良かったですよ。今回も剣さんはかわいいですね。上手く言いくるめて、亀甲縛りにしたいでネ。
　良くも悪くも王道とは先の展開が見えてしまいます。だからこそ、魅力的なキャラクターや意外なアクセント、はたまた卓越した文章技術が必要となってきます。本作にはそれがあまり感じられません。魅力的なキャラクターはいるのですが、そこまで魅力的ではありませんでした。意外なアクセントもさらりと流されてしまっているので、うまく発揮できていません。せっかくいい発想があったのに、こんな無駄遣いをしてしまうのは大変残念です。俺だったらこうする、とか言いませんが（こうしたいなぁって発案はあります）、く゛や゛し゛い゛です。
　ネーミングはパロディ多めですね。俺の知る範囲では、やわらか戦車から流されて藍蘭島まででしょうね。もうちょっと、面白いネーミングにしてもいいと思ったんですがネ。
　イラスト？　ああ、抜いｔ(ｒy

　ＧＡ文庫はＭＦ文庫のように萌えに走るのでしょうか？　ラノベ業界はほとんどが同じような方向性を持っているため、ＧＡがＭＦ土俵に立ち入るのは難しいでしょう。
　それよりもソフトバンクは圏内をもっと広げてくれ。俺の家、トイレとか圏外なんだけど。