にゃんこい！

にゃんこい! 1 (Blu-ray 初回限定生産) (2010/01/20) 浅沼晋太郎井口裕香 商品詳細を見る

◆基本データ
oficial
wipipedia

原作：漫画
放送開始：2009年10月1日 - 12月17日
アニメーション制作：AIC
話数：12話
世界観：現代、呪い
主要人物：男子高校生、天然娘、幼馴染、変態、ツンデレ、電波、猫
ジャンル１：ラブコメ
ジャンル２：アニマル
キーワード：猫、猫アレルギー、上条当麻、猫にされる呪い
対象：男性向け、オタク向け

◆内容紹介（wikipediaより引用）※wikipwdiaにない場合は独自に作成しています。
猫アレルギーの高校生・高坂潤平は学校からの帰り道に転がっていた空き缶を蹴飛ばす。ところがその空き缶は運悪く地元で信仰を集めている「猫地蔵さま」（声 - 藤原里）に命中、首がもげてしまう。その日の晩、家で飼っている猫のニャムサスが話す言葉をなぜか理解できることに気が付いた潤平は猫地蔵さまの首がもげてしまったことと関係があるのではないかと思い再び猫地蔵さまの所へ。
そして、潤平は猫地蔵さまを管理している寺の飼い猫・タマから自分の身に起きている異変の原因について知らされる。タマ曰く「猫地蔵さまの怒りに触れた者はやがて猫にされてしまう」とのこと。猫の言葉がわかるようになるのはその前兆であり、この呪いを解くためには100匹の猫に善行を施さなければならなくなる、しかも呪いの事が他人にばれると潤平と知った人に不幸が訪れるという。
こうして、潤平は嫌々ながら猫にされる呪いを解くために100匹の猫に善行を施すことになるのであった。

◆評価
総評：佳作
総点：６７
ストーリー構成：６
演出：７
脚本・台詞：６
作画：６
声優・演技：８
キャラクター：７
メカ・小道具・背景・美術：６
BGM・効果音：７
主題歌・挿入歌：７
人気：７

◆感想
　２００９年において、人気の高い一作。
　２ｃｈランキングでは１１位。
　参照：今年もあと一ヶ月だし2009年ベストアニメ5決めよーぜ（今日もやられやく）
　純粋なラブコメでは１位だと信じてます。そもそも純粋なラブコメ自体少ない昨今。
　俺はラブコメ好きなので、かなりツボでした。

　ハーレムラブコメで、王道のラインをしっかり踏んでいる良作。
　シリアスに比重を置かず、最後までコメディで貫き通したバランスが良作たる所以だ。それが細部にわたって配慮されている。
　シリアスを目立たなくさせる演出が多い。BGMしかりエフェクトしかりキャラの表情や魅せ方まで、すべてにおいてコメディだ。視聴者を意識してあるため、とても娯楽性が高い。
　王道の形をとりながら演出については実験的なところがあり、特に凪役の小林ゆう氏を野放しにさせたことにある種の作戦を感じる。中の人の強い印象を上手く利用していた。同じく、潤平役、楓役の二人にもそれぞれ別アニメで縁のあるセリフをアイキャッチで喋らせるなどしていた。
　ディテールにこだわりを見せていたことを強く評価したい。
　反面、ストーリーはよくあるハーレムアニメの域を出れずに終わった。娯楽を追求した結果、文学性を失うこととなった。娯楽性と文学性を併せ持つ作品であればなおのこと良かった。それでも自由にキャラたちがストーリーに組み込まれていくのには無駄がない。
　BGMを手がけるのはkeyのManack氏。協賛の裏にPixiv投稿作品から選考されたイラストを載せる、など話題には事足りる。
　そういった人気の一作であった。王道ラブコメ好き、息抜きがしたい人にはオススメの作品だろう。

　では、詳細を語っていきましょう。

○ストーリー面
　ギャルゲーにしか見えない。
　OPのロゴ、OP歌ってる歌手（榊原ゆいさん）ともにギャルゲーのテンプレに見えます。
　内容も主人公・潤平の元に女の子がわらわら寄ってきて、モテモテのハーレム状態になります。そして、街には遊園地、アーケード街、市民プールなどのデートスポットがいっときの舞台となります。
　まるで、ギャルゲーのイベントのようだぜ……。
　さて、そんなギャルゲーアニメには猫の良さ（俺得）があったのですが、猫の呪いそっちのけで女の子の尻ばっか追いかけていました。ハーレムに傾倒しすぎているのは原作通りだし、コンセプトとしては間違ってはいない。そのコンセプトとは「娯楽性の高いコメディ」のことですが、これがあるせいでシリアスは全て打ち消されてしまいます。シリアスなんて幻想なんでしょうね。
　そう、女の子と幸せな日常を楽しむ作品です。
　で、潤平はだれを選ぶのか？
　ハーレムの宿命は一途な恋愛をすることが難しいことにあります。主人公は誰を選んでも誰かが悲しむという経験をしなくてはならんのです。それを描こうとすると、ただでさえ呪いなどの要因があるのに尺を限定されたアニメじゃ、やることは難しいです。だから、こうしてシリアス面として扱われた呪いを最終話で一時的に完結させることによって終わりとしました。
　これは俺の中では不完全燃焼です。
　恋の行方を重視して始まった今作だったのに、それを解決しないままに物語を閉じてしまったのは大いに問題があります。イエス、続きが気になるんですよ！

○演出面
　で、シリアスを隠す演出はピカイチ。コメディの色メガネを掛けさせて、重い空気を感じさせないことに徹底していました。最初の方式はこれでした。猫の呪いを面白おかしく扱ったのもとても上手だと思いました。

○音楽面
　keyのManackさんがBGMを担当します。これもギャルゲーを狙ったものなのか分かりませんが、挿入曲の選曲センスはとても笑えました。
　OP……ギャルゲー。EDはなんかアニメーションが微妙でした。

○絵面
　上手い。微妙に絵が変わる回があったりしｔも気にする程でもない。
　背景など、舞台のモデルした地域は日本各地の施設、街を参考にしています。でも、潤平たちは東京に住んでいるようですね。プールとか福島のハワイアンズセンターがモデルのようですし、この作品の世界観、けっこー適当です。まあ、逆にその自由度が自由奔放すぎるキャラを生き生きと動かせるポイントでもあるのですよね。

○声優
　小林ゆうさんは画伯です。芸術家とは人と変わっているからこそ芸術家なのです。
　インデックスたんの脚本の人＝高坂潤平役。この人、上条当麻の中の人ではないのですよ？　他のブログ見てると、なんか同じ人みたいなこと言ってる人がちらほらいたけど、違うから。浅沼晋太郎さん。以外に主役キャラを多く演じています。これからの邁進に期待しつつ、アニメ業界内で副業が多いと感じます。
　俺は声変わりしてないんじゃないかってくらいに高い声だぜ。そして舌足らず。ギャルゲーのキャラの持つスペック並の身長体重だったりするが（もちろんBMHは違うけど）、俺に萌え要素は要らんのだぁ！

○その他
　細かいところまでこだわりを持っています。
　CM前と後のアイキャッチ。潤平、楓は何かのネタを披露することが多く、他は一度きりの出演と言うことで全力でギャグをかましています。そんな中で住吉だけまともな反応をしているのが、以外に冷静な住吉の一面を表しているのかも知れませんね。

○キャラ面
　一番好きなキャラは琴音ちゃんかな。
　だって、俺、基本的にとまっちゃんファンだしぃ！
　朱莉は普通にツンデレでしたし、正直どーでもいい。
　あとは住吉加奈子ですかね。幼馴染で友達の距離をもどかしく感じるシチュエーションに俺は萌えた。
　水野楓：潤平並に鈍感。それで天然。こいつのペースがあるおかげで物語が成立していると言っても過言じゃない。
　一ノ瀬凪：論外。

○最後に
　二期やってくれ！

○関連記事
▼漫画感想
にゃんこい!1〜2
▼ラジオ感想
にゃんこい！ラジオ　〜常高陸上部〜　#1
▼アニメ感想
第1話　「ブサイクな猫と呪われし高校生」
第2話　「その男 下僕?」
第3話　「キミの名は」
第4話　「美しい人」
第5話　「四角関係の刻(タイムズ・スクウェア)」
第6話　「ミルク&ビター&シュガー&スパイス」
第7話　「暗くなるまで待って♡」
第8話　「炎の個人教授ランナー」
第9話　「ガールズ・イン・ザ・ウォーター」
第10話　「ある夜の出来事」
第11話　「フレンズ」
第12話　「天国は待ってくれる?」

○参考サイト
▼参考ブログ
にゃんこい！　第１２話「天国は待ってくれる？」＆シリーズ感想（妄想詩人の手記）
感想@アニメ「にゃんこい！」第12話（最終回）：天国は待ってくれる？*ネタバレあり（さくらもちモチ）

▼参考資料
「にゃんこい！」の舞台は一体どこなのか？ ラブコメの舞台装置としてのロケーション（さよならストレンジャー・ザン・パラダイス）
2ちゃんねる、現時点での今期アニメランキング 　他（今日もやられやく）