『神のみぞ知るセカイ―神と悪魔と天使』を読んで

神のみぞ知るセカイ―神と悪魔と天使 (ガガガ文庫 あ 4-1) (2009/05/20) 有沢 まみず 商品詳細を見る

ネ申降臨！

評価：佳作

◆基本データ
著者：有沢 まみず
原作者：若木 民喜
イラスト：若木 民喜
出版：ガガガ文庫
初版：2009/05/24
ジャンル：ラブコメ

◆評価
総評：佳作
総点：６７
ストーリー：７
文章：７
キャラ：５
意外性：７
世界観：５
テンポのよさ：８
オリジナリティ：６
ネーミング：７
背景：８
イラスト：７
その他：ネ申降臨！

◆あらすじ（amazonより抜粋）
内容紹介
ボクは助けられたのか、あの、天使みたいな女の子にーーー」
落とし神・桂馬が出会ったのは、桂馬が苦手とする属性をもつ不思議な女の子。
その少女を攻略することになり、苦戦を強いられる桂馬の前に、もう一人の「駆け魂」の持ち主も現れて……?
ギャルゲーの天才、「落とし神」と呼ばれる少年・桂馬と、地獄から派遣された可愛い悪魔・エルシィが
現実の女子を攻略する『神のみぞ知るセカイ』。
「週刊少年サンデー」の人気連載コミックをラブコメのスペシャリスト、有沢まみずがオリジナルストーリーでノベライズ!!

内容（「BOOK」データベースより）
「ボクは助けられたのか、あの、天使みたいな女の子に―」落とし神・桂馬が出会ったのは、桂馬が苦手とする属性をもつ不思議な女の子。その少女を攻略することになり、苦戦を強いられる桂馬の前に、もう一人の「駆け魂」の持ち主も現れて…?ギャルゲーの天才、「落とし神」と呼ばれる少年・桂馬と、地獄から派遣された可愛い悪魔・エルシィが現実の女の子を攻略する『神のみぞ知るセカイ』。「週刊少年サンデー」の人気連載コミックをラブコメのスペシャリスト、有沢まみずがオリジナルストーリーでノベライズ。

◆書評
漫画原作のノベライズ版。
有沢まみずを起用するということは原作者の元に来るお金が少ないのでしょうかね……。とにかく、大物作家なので期待できる内容だと思って購読にいたりました。

・面白い設定
キャラを攻略することによって心に取り付いた悪魔を取り払う。そんな設定の下、主人公が大奮闘を見せるこの作品。

さて、今回攻略するキャラはなんと二人です！
漫画版でも同時攻略はまだやっておりません。ですのでラノベ版は新しい展開を期待することができました。
一人目は天美透。電波系お花畑タイプだ。
二人目は吉野麻美。タイプなし。

有沢の書き口はなんとなく把握しているのですが、今回も上手い上手い。伏線を張るのも上手いし、話の進ませ方もスムーズで読みやすく、テンポもいい。
ただ、キャラの攻略というギャルゲのお約束を基盤としているので多少展開が読めます。王道でも面白く書かれているので、展開が読めること自体には問題はないかと思います。
ここまで上手く作られていると、なにかが足りないように思えます。ズバ抜けて面白いということがなかったので、評価点数も伸び悩んでいるのです。

表紙絵のエルシィなんですが、こいつは妹キャラでも攻略できないと言う位置づけなんですね。しかも主人公のサポーターも兼ねているので攻略はますますしにくい。本当にヒロインなのか疑ってしまう存在なんです。

まぁ、原作読みじゃない人にはすこし取っ付きにくいかもしれません。
原作も面白いので是非読んでみてください。