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![]() | [映]アムリタ (メディアワークス文庫 の 1-1) (2009/12/16) 野崎 まど 商品詳細を見る |
◆基本データ
著者:野崎 まど
出版:メディアワークス文庫
初版:2009/12/16
世界観:現代、学園
主要人物:芸大生、役者、映画監督
ジャンル1:サスペンス
ジャンル2:ファンタジー
キーワード:自主制作映画、SF、ミステリ、学園、ホラー、ラノベ、青春、MW文庫賞受賞
対象:中高生向け
◆あらすじ(amazonより抜粋)
自主制作映画に参加することになった芸大生の二見遭一。その映画は天才と噂されるつかみどころのない性格の女性、最原最早の監督作品だった。最初はその天才という呼び名に半信半疑だったものの、二見は彼女のコンテを読み始めた直後にその魅力にとりつかれ、なんと二日以上もの間読み続けてしまう。彼女が撮る映画、そして彼女自身への興味が二見を撮影へのめりこませていく。そしてついに映画は完成するのだが―。第16回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”受賞作。
◆評価
総評:惜作
総点:55
ストーリー:6
文章:5
キャラ:5
意外性:8
世界観:6
テンポのよさ:5
オリジナリティ:4
ネーミング:6
背景:5
イラスト:5
◆書評
MW文庫賞受賞なので買い。
この作品はラストの部分がMW文庫たる理由だ。ラスト部分がこの作品の評価に直結すると言っても過言ではない。また、他の作家と似通った部分があり、少しオリジナリティに欠ける作風の作家ではないかと囁かれているが、そういった要素を織り交ぜたためにこのような作品が出来たのだろう。これをどうとるのかで、評価はまた一変するはずだ。
【今回ネタバレはありません!】
この作品はオチが重要となる作品です。
むしろ、そのオチに向かってしか物語を描いていない。このオチがなければ物語は成立しません。
○ストーリー
中盤まで大学生が集まって、映画を作ると言う夢のある青春小説。ここは清々しく読めて、とてもラノベらしい軽い文章も相まってか、テンポよく読めました。
問題はそのオチ。
オチに到るまでのドキドキ感は少ない。つまり、オチになる前のヤマが足りないのだ。最近の作品はいつもヤマの小さい作品ばかりが多いように思います。
この作品は青春ミステリとあらすじに銘打たれているように、ミステリ的な一面があります。そのミステリを謎解くまでの悩みや迷いの過程がすっぽりと抜け落ちています。しかしながら、この作品の醍醐味はそういった謎解きを楽しむ一般的なミステリではなく、衝撃的なラストに驚くホラー的要素なんでしょう。
ゆえに、この作品はオチを読者がどれだけ楽しめるか、ということが評価を左右しますね。
俺は驚きを感じたものの、衝撃とか恐怖とかは感じれませんでした(つまり、感じる人もいるということ)。
確かに、このオチの説明はSFじみていて、狂気的だ。マッドサイエンス、とでも言いましょうか。
物語の引き(余韻のこと)は後味の悪い苦々しいものを想像させる。それでいて、青春っぽい感覚も残る。その微妙な感じに恐怖や気味の悪さを感じる人が多いのでしょう。俺もこの引きはとても上手いと感じたし、この作品を電撃文庫じゃなくて、MW文庫から出版した理由も窺えました。ただ、電撃文庫にも「学校を出よう」というオチが素晴らしく驚く作品もあります。もしかすると、ながるんはMW文庫でまた書き始めたりして。
だが、俺はこの設定に強引さを感じてしまい、デウス・エクス・マキナ乙としか言わざるを得ない心境に陥るのだ、なぜか。物語にのめり込むことができなかった原因はキャラにありました。
○キャラ
主人公に感情移入出来るか否か、これによってラストの感じ方は大きく変わる。
主人公はMでコミカルに描かれやすいキャラだ。これが俺にはしっくりとこなかった。
萌えではないが、素直に可愛らしいキャラだなあと思える女性陣。でも、現実にこんな人いませんよね。やっぱりフィクションなりの面白さを秘めているので、エンタメだと再確認できる。それでも、多少は物語に引き込まれるのでそんな他愛ない大学生同士のやりとりにもクスリときてしまいました。
ちょっと、キャラは多めだと思いますが、特に問題ありません。
○文章
ラノベです。
すごく軽い文章なので、こんな意外性の強いラストになるなんて予想も付きません。途中のシーンで俺はラストがどうなるのかはあらかた予測が付きましたが、予想以上のラストでヨダレが出ちゃいましたね。
○ネーミング
タイトルのネーミングがいいですね。
この作品とは何か、それを一言で言い表していますから。その意味も込めて。
アムリタの意味、[映]という文字。
上手い!
あと、キャラの名前なんだけど、「画素」というキャラが出ます。この人は役職を絡めて、狙ったようなあざとい名前だと感じて、一気に現実に押し戻されてしまいました。あ、「かくす」って読むそうですよ。
○[映]アムリタ
これをアニメ化したいので、この映画の最初の部分だけアニメ化しようと思います。で、残りは適当にPVでも流します。よし……、これで新入生は俺のものだ。
むしろ、そのオチに向かってしか物語を描いていない。このオチがなければ物語は成立しません。
○ストーリー
中盤まで大学生が集まって、映画を作ると言う夢のある青春小説。ここは清々しく読めて、とてもラノベらしい軽い文章も相まってか、テンポよく読めました。
問題はそのオチ。
オチに到るまでのドキドキ感は少ない。つまり、オチになる前のヤマが足りないのだ。最近の作品はいつもヤマの小さい作品ばかりが多いように思います。
この作品は青春ミステリとあらすじに銘打たれているように、ミステリ的な一面があります。そのミステリを謎解くまでの悩みや迷いの過程がすっぽりと抜け落ちています。しかしながら、この作品の醍醐味はそういった謎解きを楽しむ一般的なミステリではなく、衝撃的なラストに驚くホラー的要素なんでしょう。
ゆえに、この作品はオチを読者がどれだけ楽しめるか、ということが評価を左右しますね。
俺は驚きを感じたものの、衝撃とか恐怖とかは感じれませんでした(つまり、感じる人もいるということ)。
確かに、このオチの説明はSFじみていて、狂気的だ。マッドサイエンス、とでも言いましょうか。
物語の引き(余韻のこと)は後味の悪い苦々しいものを想像させる。それでいて、青春っぽい感覚も残る。その微妙な感じに恐怖や気味の悪さを感じる人が多いのでしょう。俺もこの引きはとても上手いと感じたし、この作品を電撃文庫じゃなくて、MW文庫から出版した理由も窺えました。ただ、電撃文庫にも「学校を出よう」というオチが素晴らしく驚く作品もあります。もしかすると、ながるんはMW文庫でまた書き始めたりして。
だが、俺はこの設定に強引さを感じてしまい、デウス・エクス・マキナ乙としか言わざるを得ない心境に陥るのだ、なぜか。物語にのめり込むことができなかった原因はキャラにありました。
○キャラ
主人公に感情移入出来るか否か、これによってラストの感じ方は大きく変わる。
主人公はMでコミカルに描かれやすいキャラだ。これが俺にはしっくりとこなかった。
萌えではないが、素直に可愛らしいキャラだなあと思える女性陣。でも、現実にこんな人いませんよね。やっぱりフィクションなりの面白さを秘めているので、エンタメだと再確認できる。それでも、多少は物語に引き込まれるのでそんな他愛ない大学生同士のやりとりにもクスリときてしまいました。
ちょっと、キャラは多めだと思いますが、特に問題ありません。
○文章
ラノベです。
すごく軽い文章なので、こんな意外性の強いラストになるなんて予想も付きません。途中のシーンで俺はラストがどうなるのかはあらかた予測が付きましたが、予想以上のラストでヨダレが出ちゃいましたね。
○ネーミング
タイトルのネーミングがいいですね。
この作品とは何か、それを一言で言い表していますから。その意味も込めて。
アムリタの意味、[映]という文字。
上手い!
あと、キャラの名前なんだけど、「画素」というキャラが出ます。この人は役職を絡めて、狙ったようなあざとい名前だと感じて、一気に現実に押し戻されてしまいました。あ、「かくす」って読むそうですよ。
○[映]アムリタ
これをアニメ化したいので、この映画の最初の部分だけアニメ化しようと思います。で、残りは適当にPVでも流します。よし……、これで新入生は俺のものだ。
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