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◆基本データ
著者:伏見つかさ
イラスト:かんざきひろ
出版:電撃文庫
初版:2009/04/10
ジャンル:コメディ
◆評価
総評:C+
総点:69
ストーリー:6
文章:7
キャラ:9
意外性:5
世界観:5
テンポのよさ:8
オリジナリティ:7
ネーミング:7
背景:8
イラスト:7
その他:え、俺も妹欲しいんだけど……
◆あらすじ(電撃文庫&電撃文庫MAGAGINEより抜粋)
【世も】 俺の妹が書いたケータイ小説が書籍化する件 【末】
俺の妹・桐乃が、どうやら創作活動に目覚めたらしい。ところが、桐乃の書いた小説(ケータイ小説?)とやらは、同じく同人で小説を書いている黒猫にとって理解しがたいものらしく、案の定、口論になっちまった。まあ、小説の作法云々にサッパリな俺にとっては、どっちもどっちだと思うんだが……。
その上、何を間違ったのか、桐乃の好き勝手に書いたケータイ小説がネット上で話題を呼んで、出版社からオファーが来たっていうんだから、俺はただただ驚くしかない。
というわけで、何事にも全力な桐乃が、今回発動した“人生相談”によって、俺は、よりにもよって妹と、クリスマスの渋谷の街に繰り出す羽目になっちまった──!? って桐乃! さすがにその場所は兄妹で入っちゃマズイだろ!!
◆書評
1巻2巻ともにすばらしく目を惹くタイトルだ。
『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』
これに惹かずしてどこに惹く!?
惰性ではなく、純粋に読みたいと思って買ったのだから期待は大きい。
もちろんその期待を裏切られるようなことはなかったので安心できた。
この作品のいいところを挙げると、まず最初に言えるのは「キャラクター同士の掛け合いの良さ」だろう。
キャラクター一人ひとりの個性を活かしつつ上手くコントロールして主人公とその周辺を面白く、かつテンポよく会話を成立させていく。
キャラクターに「萌え」は見出せ……あった……地味過ぎて分かんなかったけど、幼馴染キャラの名前忘れちゃったけど、地味子の愛称で呼ばれる彼女には萌えた。主人公にモヤモヤ悩まされているメガネっ子ドジっ子見てると、胸がモキュモキュしてくる。
ねらー用語とかネットスラングとか飛び出すし、一般人はしらなそうなネタも使う。それを一般人視点で見ていくという、一般人とオタクのギャップが面白い。多くの小ネタで中だるみを許さない作者の技量はすばらしいものといえる。
意外性と言う点は一巻目と二巻目と比べると大差をつけて、ない。一巻目は突飛な設定とその設定を深める内容。二巻目はその発展と表(一般人)と裏(オタク)の対立。この二巻でだいたいやれそうなことはやってしまっているので、三巻目に当たるこの作品は別にキャラが妹である必要とかそういった設定が関係ないようなものとなってしまった。あえて言うならば、裏(オタク)が中心となって進む話でもある。ケータイ小説はオタクはあんまし読まないしな。ワナビの俺でも読まん。
同時に、「普通」という単語が思い浮かんでしまうような世界観や設定の使い方なのだが、ストーリーとキャラが逸品だったのでこちらも底上げされてきた、と捕らえた。
ネーミングという点はネットスラングや実在のものをいじったりしてキャラぴったりに改変していたのは良かった。
背景。これはこの作品が購読者にどのように思われているのか、など話題性を評価するポイントだ。売れている売れていないという点を大きく左右する部分なので大事に取り扱いたい。
アキバBlogでは前編後編にわたり、著者である伏見つかさ氏に発売記念インタビューを書いている。URLは下だ。そもそもアキバBlogに書かれる理由は作中にこのブログが登場したことも一因するだろう。おかげでカナ速などの2chまとめサイトの話題リンクにアップされたので売れるようだ。秋葉原でも山のように積み上げられていたようだ。
ワナビ界隈でそういう話はあまり聞かないが、まあ人気ある作品といって間違いないだろう。
イラストはアニメ塗りっぽい。つか、レイターのかんざきひろ氏はアニメーターも勤めているようで。
個人的にもっと顔にバリエーションが欲しい。あとは淡いテイストを持たせてもうちょっと萌えを多めにしてもいいと思う。萌えでなければ、ギャグなども起用して欲しい。ギャグはドクロちゃんを超えるほどでなくてもいいが、読者サービスしてほしいものだ。
あとがきを読むと、次回作も出すそうなのだ。しかも短編集でテコ入れとするらしい。
そんなラノベを買わないわけがない。
山積みされる文庫inアキバBlog
三巻発売記念インタビュー
著者:蒼山サグ
イラスト:てぃんくる
出版:電撃文庫
初版:2009/03/10
ジャンル:スポーツ
◆評価
ストーリー:3
文章:2
キャラ:0
意外性:0
総評:D
その他:タイトルは『篭球(ろうきゅう)=バスケ』
◆あらすじ(amazonより抜粋)
高校入学とともに部長のロリコン疑惑で部活を失った長谷川昴。ただでさえ小学生の話題はタブーなのに気づけばなぜか小学校女子バスケ部コーチに就任って!?「ん?ぱんつなら心配ないよ、ほらっ」「やっぱりっ、でか女なんだわたしっ!」「おにーちゃんの背中が気に入りました」「あの、そ、そろそろご指導の方を―」「いろいろ面白くなってきたわね、ふふ」個性的な少女たち五人の猛烈アピールに振り回されっぱなしながらも、それぞれの想いを守るため昴はついに男を魅せる!小学生の女子だって悩みは多いのです。そんな彼女たちに翻弄されまくっちゃうさわやかローリング・スポコメディ。
◆書評
おっ、小学生か、買うしかないわな。
思い切りキャラに萌えようと思って買った衝撃の小学生5人がヒロインの小説。
んで、買って読み始めて、思ったが、
萌えがねぇぇぇぇ
うん、いやマジで。
萌えじゃなくて、普通にスポーツに向ける切実な熱意が伝わってきた。マンガでいうとメジャーとかそういう眠っていたスポーツ根性に火をつけてくれるそんな作品だった。
タイトルやあらすじで俺は誤算したようだ。
タイトルでロウがカタカナ表記の理由はさておき、きゅーぶ、つまり立方体かなにかが関係しているのかなぁとシーキューブの影響を受けつつ考えていたのだが、まったく関係なかった。はい。タイトルやあらすじはただの客引きだ!
また、細かい演出なんだが、正直無駄。
メイド服とかでるけど、萌えねーぜ。
内容の方に少し触れよう。
主人公はバスケへの情熱を失っていた。その情熱をもう一度、コーチとして湧き上がらせるのが最大の目的らしいよ。方向性としてはこれであってると思う。
ちゃんと物語はできていた。んだけど、主人公の核心に触れるような出来事は起きてないわけよ。主人公が自分で気づいて自己解決しちゃってる感があった。もっと、ドラマがほしいってことやね。
設定の使い方に疑問。もっと笑いをとってもいいと思う。俺だったら、ロリコンを活用させてもらう。オチにももってこいだしな。これはまだまだ続くよー的な終わり方にしてるのが嫌だ。土日の出来事を誰かに見られて、ロリコン呼ばれるオチ。主人公はロリコンと呼ばれるのは嫌であるが、少女たちとの縁は切らないっていうオチ。こういうギャグに織り交ぜて、主人公の決意を示してほしかった。あとはバスケのルールは上手く使えてないように思えた。素人ウマー
イラスト少ない。
エロない。
どうすんの。……なにがって、5・7・5にすると、
ふくらんだ
夢とロマンと
股間です
みたいな。
読む前の妄想だからね? イラストだけならヌけるかもと期待した俺がバカだった。
まあ、電撃のよくある人目を引くモノを一つくらい受賞させる傾向に従ったんだろうね。
その傾向から考えて、いちばん期待していいのは『パララバ』だ。これは伸びる名作だと期待して読みはじめたい。
著者:川原 礫
イラスト:HIMA
出版:電撃文庫
初版:2009/03/10
ジャンル:仮想現実、アクション、ちょいラブ
◆評価
ストーリー:3
文章:2
キャラ:1
意外性:1
総評:D
その他:挿絵だけで分かるしまぱんの真実
◆あらすじ(amazonより抜粋)
どんなに時代が進んでも、この世から「いじめられっ子」は無くならない。デブな中学生・ハルユキもその一人だった。彼が唯一心を安らげる時間は、学内ローカルネットに設置されたスカッシュゲームをプレイしているときだけ。仮想の自分を使って“速さ”を競うその地味なゲームが、ハルユキは好きだった。季節は秋。相変わらずの日常を過ごしていたハルユキだが、校内一の美貌と気品を持つ少女“黒雪姫”との出会いによって、彼の人生は一変する。少女が転送してきた謎のソフトウェアを介し、ハルユキは“加速世界”の存在を知る。それは、中学内格差の最底辺である彼が、姫を護る騎士“バーストリンカー”となった瞬間だった。ウェブ上でカリスマ的人気を誇る作家が、ついに電撃大賞「大賞」受賞しデビュー!実力派が描く未来系青春エンタテイメント登場。
◆書評
まずはじめに言わせてもらいたい。
幼馴染の挿絵、しまぱんが見えてますよぉぉぉぉッ!
大賞受賞者の川原礫氏はウェブでカリスマ的人気……? いや、俺シラネーヨ。7年近くPCで小説読んだり書いたりしてたけどまったく存じておらんとです。
とまあその辺はどうでもいいわけよ。大賞なんだから、どこかしらすごいんだろうと思ったから買ったわけだし。
はい。どこがすごいの?
過度に期待したのは失敗だった。
普通の心情で読んでれば面白いはずである。ストーリー的にどきどきとまではいかないが、それに似た「俺も加速したい」とか思ってくる箇所は見受けられるのだ。でも地味。
ホント地味。
イジメられてる主人公。なんかイジメとかあってなさそうなほどの心の強さ。あとがきにもあったが、負の方向に全力なんだってよ。全力出せるヤツは少なくともいじめらんねーよ。現在進行形でイジメをテーマにした物語を書いてる俺としてはぬりぃぃぃんだよぉぉぉっ!とエテ吉さんみたいに思うしかない。というか、テーマが違うから張り合っても仕方ないわけだが、同じラノベの土俵にいるわけだしディテールはキモいくらいリアリティを出していきたいね。
で、黒雪姫がなんで主人公なんかを好きになったんだか。俺的に思うが、あれはLOVEじゃなくてLIKEなんじゃないだろうかと疑う。なぜなら、自分より高スコアを出した主人公をすごいと思ったので好きっ手言ってるわけだよ、つまりさ、憧れみたいなもんじゃないのって思うんだけど、これいかに。
文章は書きなれた感じがした。読みやすいからね。読者を意識してくれてると思う。しかし、心に訴えかけるような切実さのある文章がなかった。ぐいぐいと引っ張る文章でもなく、ただただ読むのが楽な文章。ウェブのように読む人が不特定多数だとこういう文章ができるってのは多いと思う。他と変わらない文章ってのは、文句を言われないからね。川上稔氏とかハセガワケイスケ氏とかみてみ?ありゃ、なんか言われるよ。というか、俺が言うよ。だけど、それは個人の瑣末な価値観とか感じ方とかそんな違いでしかないからうかつに言葉に出来ません。俺も詩的な響きのある文章をがんばるところ。三人称だと難しいな。
世界観、設定。これだけ群を抜いてすばらしい。俺は大好きだ。ここに文句はない。矛盾とか見つかんない。
巻末の川上ワールド。なんだか萌えキャラ。どうでもいいナス。
こんなところ。
次巻は4月に出るそうです。ソードアートオンラインは夏に……。仕事速いな。
俺はまだ読んでない、パララバ、ロウきゅーぶ!に期待する。
え、東京ヴァンパイアファイナンス? んなもん、一般小説でやりなさい(←買ったけど、読むけど
著者:雨木 シュウスケ
イラスト:深遊
出版:富士見ファンタジア文庫
初版:2006/03/25
ジャンル:異世界サイエンスファンタジー、アクション
◆評価
ストーリー:3
文章:2
キャラ:2
意外性:2
総評:C
その他:アニメで十分
◆あらすじ(より抜粋)
大地の実りから見捨てられた世界。異形の汚染獣たちが都市の周りを闊歩し、人類は、それ自体が意識を持ち、歩行する“自律型移動都市”で暮らす。その中の一つ、学園都市ツェルニの新入生レイフォンは一般科の学生だったが、入学式の騒動で生徒会長に才能を見抜かれ、武芸科へ転科するはめになる。ツェルニでも汚染獣からの攻撃に備え、選択された者たちが自衛小隊を組んでいた。そのまま勝ち気な少女・ニーナの小隊に配属されるレイフォン。しかし彼には剣を持てない理由があった…。戦いを捨てた少年が、ひとりの少女と出会い―奇跡を生む。史上最強の学園アクション・ファンタジーが開幕。
◆書評
アニメが面白いから買ってみた。
読んでて、こう、ぐっとくるものがない。
ストーリーにしても、度肝を抜くような突飛さは感じさせず、
キャラにしても、これといってすきになれるヤツもいない。
世界観と設定は好きだけど、それだけじゃ小説を読む意味がない。
ガイドブックは買う予定。
細かく解説するか。
ストーリーとしては主人公の過去がかなり深くかかわってくる、のかと思えばそうでもなくて、現在の状況下を打開せざるおえなくなり、主人公は優柔不断ながらもあいまいな答えを導き出し、仲間を助ける。仲間との意思の疎通がうまくいかないなどももっと深く書いてほしかった。
キャラ。俺はニーナ・アントークというツェルニ第十七小隊隊長が好みなのだが、他の女キャラとの係わり合いで薄くなってしまっている。つか、キャラ多くね? ニーナ、フェリ、新聞部、警察官見習い、お菓子の人、リーリン、女だけで6人かよ! 男混ぜたら、10人くらいいくぞこりゃぁ……。
キャラはもっとしぼってほしいところだ。
世界観と設定。
これを暴く物語まで出ているのだから、たいそう力を入れたんでしょうね。確かに、力を入れただけのことはある。面白い世界観、わくわくする設定。いかにもファンタジー好きの中高生が好みそうである。でも残念ながら俺はそんなにファンタジー好きじゃないので深くのめりこめなかった。
この作品はアニメでおk
著者:時雨沢恵一
イラスト:黒星紅白
出版:電撃文庫
初版:2009/03/10
ジャンル:ローファンタジー
◆評価
ストーリー:2
文章:2
キャラ:2
意外性:2
総評:2
その他:ボーイミーツガール続編
◆あらすじ(Amazonより抜粋)
エアコ村の別荘に集まったセロン、メグ、ラリー、ナタリア、ニック、ジェニーの6人。「今夜はカメラを教えておく!ジャージに着替えて集合だ!」「なぜにジャージよ?」「部活動だから」新聞部部長ジェニーの号令の元、カメラの使い方を教わり、それぞれグループに分かれて実際写真を撮ることに。メグとペアになったセロンは、いつもの無表情ながら夢心地で村を回り写真を撮っていく。そして、ある一軒の家の前でメグが写真を撮ると言い出し…。個性豊かな6人による、恋あり、友情あり、ミステリーあり、のドキドキハラハラワクワクドタバタ学園物語、第4巻。
◆書評
メグセロ四巻。
俺も書評投げっぱなしだったから、今までのお話を振り返ってみよう。
主人公のセロンは同級生のメグミカに恋をする。セロンの友人が恋を成就させようと手助けする。そんなときに不審者が現れたらしく、学校の地下に不審者を見つけに行く。不審者は不審者じゃなかったのでエンド。かと思いきや、学校に爆弾を仕掛けたという電話が入り、爆弾探し。爆弾脅迫は悪戯。恋が実る木の話。そんなこんなでセロンとメグは結ばれないまま、だらだらと。
こんなとこである。
んで、それの続編というわけだ。
今回はジェニーの話となるのかねえ。
ジェニーというのは三巻まで読めば分かると思うが、非常に影の薄いキャラで、こいつが俺の嫁とか言われなさそうなタイプの女子だが、
今回は俺の嫁!
でいいです、はい。
だって、過去の写真見せられたら反応せざるおえなかったんだよ。実際、これがあったからこそ、だるだるとした後半を読みきれたのかもしれない。
前半は移動だけで数十ページを終わらせる。長いので飛ばしたくなるが、伏線あるから読んどけ。
中盤はジェニー(幼女)の写真。イヤァァァァァフォォォォォゥゥゥッッ!!
後半はサブタイにあるように連続殺人事件について。
メインは後半だけなので、前半中盤は省いても話は分かると思う。
後半の内容をバラすのは気が引けるしやめておくが、感想だけでも書こうと思う。
ぬりぃぃぃぃんだよぉぉぉぉっ!
連続殺人の犯人がアイツだというのはなんとなく分かった。動機がはっきりしないと思って書かれた動機を見たら、そんなもんで人殺しかよと思った。あと『なつみ☆STEP』思い出して怖かった。
綺麗な話にまとめようとして、逆に気持ち悪く束ねてしまった感が否めない。
惰性に従い、続編も買う予定。
◆基本データ
著者:水藤朋彦
イラスト:菊池政治
出版:電撃文庫
初版:2008/12/10
ジャンル:剣と魔法の異世界冒険活劇
◆評価(今回から『0』を基準とする)
ストーリー:1
文章:0
キャラ:0
意外性:2
総評:E
その他:
◆あらすじ(電撃文庫公式サイトより抜粋)
電撃文庫が贈る、正統派ファンタジー!
見習い剣士のラドと精霊のエニルが織りなす、剣と魔法の物語。
まだ魔法が生活に潤いを与えていた時代。
少年ラドとセネマは、騎士の試験を受けるために立ち寄ったとある街で、貴族の少女・エニルと出会う。しかし彼女は、なぜかラドだけにしか見ることができず、生まれた記憶すら持っていなかった。
どうやら精霊であるらしいエニル。彼女の記憶を取り戻すため、ラドは共に旅に出ることを決意する。宿り主を持たない精霊エニルが、消えてしまう前に……。
◆書評
いまどき、まっすぐな異世界ファンタジーとは珍しい。いいね。
……なんとも言えないのだよ、コレ。正統派、まあつまり王道ってわけだけど普通過ぎて面白くない。つまらないわけじゃないけど、もっと読者に向けてフックがほしいところ。面白みに欠ける。
微妙に意外性というのはあった。とはいってもありきたりなものなので仕方ない。
ネタバレ注意
エニルは王女の心のひとつ。わがままな心が抜け出して精霊(のようなもの)になった存在。ちなみに仲間のセネマは実は女性である。エニルと一緒に水浴びをするというか服を脱ぐと言うシーンがある。
ネタバレ終わり。
キャラクターも活き活きとした感じがしなかった。
これといったところもなく、苦もなく楽もなく読めるのだけは評価対象だろうか。
ぼろっちぃブックオフに伝説の『星虫』があった!
絶版となったソノラマ文庫の小説である。手に入れるのは密林とか使うしかないかなとか思ってたら何気に105円でおいてあったので買い~♪
早速読み始めている。
◆基本データ
著者:本田 透
出版:ちくま新書
初版:2005/11/07
ジャンル:評論
◆内容(筑摩書房より抜粋)
いまや、数千億円ともいわれる「オタク」市場。経済界も一般メディアも、もはや無視できない存在となった「萌え」の世界。ではなぜ、オタク男たちは二次元のキャラクターに「萌え」るのか。そもそも「萌える」という行為にはどういう意味があるのか。「萌える」男に純愛を求める者が多いのはなぜなのか。こうした疑問に、現代社会論とジェンダー論、そして実存の観点から答える、本邦初の明快な解説書。
◆感想
そんなに難しい本ではないからまず読んでみ。著者はラノベ書いてる人だから、なんか親しみやすい感じがしてすらすらと読めた。
世の中のヲタクたちよ、いまこそたちあがれ! 立ち上がったら非ヲタなきがしますけどね。この本ではヲタクたちを新しい社会システムに先立っている人々と言う解釈をしている。ただ、新しいシステム、というのは昔から存在していたのだがいつも裏に回され、日向にでるのは今まで見てきたであろう社会構造だ。だが、現在の社会構造が昔からあった裏構造に移りつつある、というのだ。代表的な例として電車男が取り上げられている。
KanonやOneなどKey作品がどれほど傷ついた人々を癒す力を持っているかなど紹介されている。もし人を癒すラノベを書きたいと思っている人は読んでおいたほうがいいだろう。
あと、ヲタクはなにをして萌えるのかとか萌えとはなにか、萌えさせるものとは?など多くの事柄が詳細に書き綴られているので、とても分かりやすい。
◆基本データ
著者:桑島由一
イラスト:ヤスダスズヒト
出版:MF文庫J
初版:2003/09/30
ジャンル:ラブコメ、現代ファンタジー
◆評価
ストーリー:2
文章:1
キャラ:2
意外性:0
総評:E
その他:
◆あらすじ(MF文庫J公式サイトより抜粋)
父親が神様、母親、姉、妹が女神様、お手伝いが天使。……という「神様一家」に生まれた高校生、神山佐間太郎。初恋はうやむや(?)で終わってしまったが、幼なじみでお手伝いのテンコとの関係は微妙に良い雰囲気!? ……かと思ってたら、今度は突然テンコに赤ちゃんが!? 大慌ての佐間太郎、またもや苦悩の大奮闘!! 好評ファンタジックラブコメ、早くも第2弾!
◆書評
神様家族の第二弾だ。
一巻はラストが意味不明というかご都合主義というか、奇跡を軽く扱いすぎている感じが否めなかった。
で、今回のはどうだろうか。またまたパパさんが主人公佐間太郎になにかして読者を面白がらせるのだろうか。読む前には私はそんなことを考えていた。
実際には、パパさんは天国へ出張中で家にはおらず、最近の佐間太郎のラッキーさは薄れてきているのだ。
まず、佐間太郎がヒロインであるテンコに冷たくあたっていると言うところが物語のキーポイントとなる。つまり、冷たくあたっているので、その原因を追求し、やがては仲良くする、ということを最終目的に掲げた作品としようとしているのである。まあ、最後には目的達成ハッピーエンドなのだが。
その仲良くする目的に行き着くために『二人の子供』というアイテムを使った王道ラブコメだ。よくあるではなく、もう王道だろうと私は思う。
『二人の子供』は二人の関係を急接近させお互いの気持ちを確かめさせる役割を持つ。しかし、その二人の子供は妙に発育が早いのだ。ここから察することができるだろう読者のみなさん、……サブタイの発育少女は子供のことだったのです。ハァァー、テンコじゃねーのかよーってなった人、残念(え? 私だけ?)
その発育少女はもうひとつのフックがあって、コメディ路線とシリアス路線のスクランブルとなる。子育てというラブコメ路線がある一方で、佐間太郎の親友進一が病院に入院する謎な少女に恋をすると言うものがある。まあ、半月のような切ないしんみりとかそういうのはないが、キャラクター同士の関係と言うかそんなんのが似てる。ともかく、少女が入院している。
発育少女は発育の果てに入院少女と同じ姿になる。つまるところ、彼女らは半身なのだ。ゲド戦記でもおなじみ影の自分がいると言うのだ。入院少女の影の自分が発育少女だ。彼女ら二人は最終的に同化しておしまいだ。
まあ、当り障りのない作品とでも言おうか。面白くないということもなく、つまらなくもないのだ。ただ、暇つぶしには最適な気がする。
おそらく私には神様家族のギャグが滑っているようにしか見えず、その大衆が感じる面白さと言うものを実感できていないからだろう。
読了後、異世界ファンタジーの冒険モノを読みたくなったのはフスィギィーである。
◆基本データ
著者:壁井ユカコ
イラスト:田上俊介
出版:電撃文庫
初版:2003/02/25
ジャンル:異世界ファンタジー、退廃系
◆評価
ストーリー:5
文章:4
キャラ:4+
意外性:3
総評:A
その他:
◆あらすじ(電撃屋より抜粋)
孤独な少女が出逢った男は<不死人>だった。
キーリは教会の寄宿学校に通う14歳の少女。霊感が強く霊が見えることから、神の存在や教義に疑問を抱いており、学校でも孤立していた。
冬の長期休暇の初日、キーリは旅の<不死人>の青年ハーヴェイと、その同行者の小型ラジオの憑依霊・兵長と知りあう。不死人は戦争で量産された不老不死の兵士であり、現在は教会に追われる身。自分と同じく霊が見える人間にはじめて出会ったキーリは、彼らの旅についていく事に……。鉄道旅行を続ける中、様々な亡霊たちとの出会いと別れを経験しながら、キーリはやっと自分の居場所を見つけた気がしていた。
――旅の終わりは思いのほか早く訪れる――。ハーヴェイが教会の<不死人狩り>に捕まってしまい、キーリは寄宿舎に帰されてしまったのだ。孤独な日常に戻ったキーリ。しかし、彼女の長くて短い休暇は、終わったわけではなかった……!?
圧倒的なキャラクターの魅力と、お話の面白さで読み手を引き込み離さない超力作。
第9回 電撃ゲーム小説大賞<大賞>受賞作品ついに登場!
イラストは、同じ第9回 電撃ゲームイラスト大賞<大賞>受賞者・田上俊介が担当。
◆書評
言わずと知れた壁井ユカコ氏のデビュー作だ。
始まりの一文を読んで、この小説は面白いっていう感覚がビビビって脳に焼きついた。
ヒロインのキーリの周りには幽霊がいる。幽霊と友人だ。その友人はきれいなツンデレ美少女かなあって私は想像していたのだけれど、彼女が死んだ原因を語る部分でかなりグロい想像をしてしまった。いまでもゾクリとくる。これが身の毛もよだつ、というのだろう。
キーリは幽霊に囲まれているから一人じゃない、ということでもない。幽霊は勝手に消えていく。キーリはおいていかれる存在なのだ。悲しいね。それでも彼女は気丈で、大人びている。14歳にはとても見えない。まあ、世界観からしてそれがごくごく普通のことなのだろうけれども。
ハーヴェイとの出会い。死んでるような青年。おっと、青年は死んでたんだっけ。ん? 死んでたけどよみがえったのか。
なぜ私がキャラクターに4+の高得点をささげているか、というとやはり兵長というキャラに好感を持ったからかもしれない。また兵長も死者だ。いまではラジオに取り憑いてどこかの国のロックミュージックを運んでくる。口の悪さが玉に瑕だが、温厚篤実っていうか実際にいてくれたらいいのになって思った。
キーリに少しずつ心を開いていくハーヴェイも自然な感じがしてよかった。それを打ち砕いてしまう展開は予測できたのだが、読書中の私はそんなことも忘れて読み耽ってしまったのだ。物語に引き込まれるというか、飲み込まれた。
しかし、なぜ5にしないのかというと、キーリという主人公に疎遠な印象を受けたからだろう。なんか、ちょっとできすぎている感が拭い去れなかった。
ストーリーは最近(私の最近はどこからどこまではっきりしないけど)読んだ中で一番のできじゃあないかと思う。続刊もあるらしいので、古本屋で買ってこようと考えている。
スチームパンク、そう著者の壁井氏はあとがきで言っていた。その手のジャンルは好きだ。もう個人の趣味の話になるのでこれくらいにしておくが、哀愁漂うレトロワールドは心のどこかにある前世の記憶を揺さぶってんだろうかね?
◆基本データ
著者:賀東招二
イラスト:四季童子
出版:富士見ファンタジア文庫
初版:1998年 09月 18日
ジャンル:アクション、SF、ラブコメ
◆評価
ストーリー:5
文章:4
キャラ:5
意外性:3
総評:B
その他:
◆あらすじ(webKADOKAWAより抜粋)
都立陣代高校に通う千鳥かなめは、普通の高校生。だが、彼女の平和な学校生活は1人の転校生によって破られる!
外国暮らしが長かったせいなのか、転校生・相良宗介は、何かと言えば銃を発砲、問題解決と言っては校内爆破と軍事オタク丸出しの大ボケ野郎。かなめは彼女に付きまとう宗介をストーカーと断定!?
しかし、修学旅行の飛行機が何者かにハイジャックされた時、宗介の真の姿が!彼こそ世界最強の武装集団《ミスリル》のエリート兵士・相良軍曹。世界すら左右する秘密を持つかなめを、密かに護衛するために派遣されて来たエージェントだったのだ!
仲間の援護が受けられない絶体絶命の状態で今、2人だけの反撃が始まる!?
圧倒的スケールで描かれるSFアクションの金字塔ここに見参!
◆書評
超おもしれー。話の中に自分が組み込まれているような錯覚を抱かせ、どきどきした。文章でここまで魅せられたのは久しぶりだ。話の展開に入る前に、言いたいことがある。それは設定が活き活きしていたということだ。軍事のことには詳しくないわたしでもわりとすんなり読むことができた。さくさく、と読めるのは気分がいい。
話の展開。これがキャラクターノベルかっ!とのけぞるようなほどに面白いキャラで繰り広がる物語。宗介の空回りとかなめの容赦ない突っ込みで笑わせてくれる。話の中盤は少し、だらけることが多いのがラノベの特徴(いままで読んできたのはそういうのが多かった)っぽいのだが、これは違う。コメディとシリアスがくっきりしていてそれぞれに面白みがある。だからこそ飽きずに読み続けれるのだ。
あと、『スレイブ』という言葉が私が通学している高校で英語の単語テストに出てきてラッキーだったw
◆基本データ
著者:沖田雅
イラスト:日柳こより
出版:電撃文庫
初版:2004/02/25
ジャンル:SF、ラブコメ
◆評価
ストーリー:3
文章:3(途中、かぎかっこ閉じがなくなっているところがあった。まさか伏線か!?)
キャラ:4
意外性:3
総評:B
その他:
◆あらすじ(電撃屋より抜粋)
第10回 電撃ゲーム小説大賞<銀賞>受賞作
宇宙人もビックリの脱力ラブコメディ!?
12月24日、聖なる夜。
にもかかわらず、先輩とぼくは寒空のもとUFOウォッチングに励んでいました。
先輩は凰林高校一番の変人で、一番の美少女で、そして一番のぼくの好きな人なわけで。
だから、こんなシチュエーションでもぼくはとっても幸せでした。
そう、そのとき! いきなり宇宙人に誘拐されてしまったぼく達だったのです!
いい加減な宇宙人に解剖されたぼく達は脳みそが入れ替わってしまい、もう大変。
かくして「先輩がぼくでぼくが先輩で」が成立してしまい──!?
◆書評
読んでて楽しい。買って得した。
入れ替わり、というのが一番大きなポイントだ。主人公はじめはヒロインつばさ先輩のことが好きで簡単に好きだと言葉にする。なんか、入れ替わりってもっとえっちくしたいよね……あ、私だけか(自重)
つまり、そんなにエロくない。脱力系のゆるゆるした空気、笑いに感化されてしまう。小ネタに吹いたりする。
だが、続刊を買おうと言う気になれなかったのはわくわくする気分が薄れてしまうからかもしれない。読んでいる最中にぐだぐだしてきたように思うこともあった。眠くなる。
zzzzz。。。
◆基本データ
著者:七飯宏隆
イラスト:池田陽介
出版:電撃文庫
初版:2005年6月10日
ジャンル:現代、学園、伝奇、アクション
◆評価
ストーリー:2
文章:2
キャラ:1
意外性:1
総評:E
その他:
◆あらすじ(アスキー・メディアワークスより抜粋)
第11回 電撃大賞<大賞>受賞者コンビが贈る学園ストーリー!
ドアを開けたら、目の前にセーラー服姿の少女がいた。
部屋の住人である僕は硬直し…… そして、その少女は叫んだ。
「うおぉっ! じ、自由だっ!」
―― これが、僕・守屋克喜と、彼女・“座敷童の未麟” とのファーストコンタクトだった。
僕は、ちょっとヘンな女の子…… にしか見えないイマドキな座敷童との同居生活を強いられることになってしまい、おまけに今年から通う学園も変わった人たちばっかりで……。
いったい僕はこれからどうなるんだろう……?
◆書評
ギャルゲだ。いや、ギャルゲじゃなくてラノベだけど展開がギャルゲ。
主人公が座敷わらしと同居する物語だ。
座敷わらしには秘密があって、座敷わらしがいないと世界は崩壊してしまうらしい。今では敵のワラシモドキに座敷わらしの数はへってしまい、メインヒロインの未麟は世界を救うことに。そのためにも主人公の力が必要。だから一緒にワラシモドキを倒しハッピーエンド。
三行で終わるなコレ。なんかねー、無駄が多い気がしたよ。読んでて飽きた。主人公も最近増殖しているヘタレだし、面白みが少ない。中途半端、そんな感じ。
伝奇が好きな人がこれを読んだとしても、伝記っぽい感じはしないだろう。学園も微妙。評価するポイントはアクションシーンだろうか。んー、微妙。
◆基本データ
著者:氷室冴子
カバー装画:古瀬稔
出版:新潮文庫
初版:1994/03/01
ジャンル:現代、日常
◆評価
ストーリー:2
文章:2+
キャラ:1
意外性:0
総評:D
その他:ちびまるこちゃん
◆あらすじ(新潮社より抜粋)
夢みる少女は冒険がお好き――。昭和四十年代の北海道で、小学校四年生のチヅルが友だちや先生、家族と送る、恋と涙の輝ける日々。
◆書評
ひとつひとつ話がバラけている。なんというか印象に残らなかった。
話がすべて一貫しているわけではないので、一番好きな話をひとつピックアップして書こうと思う。
黒い川、という話だ。
6さいも年上のいとこ克志のところへ出かけることになった主人公チヅル。中学三年の克志の住む場所は炭鉱。この炭鉱のなんともいいがたい情景というか明るさの背景に悲しみを含んだ町並みの描写が好きだった。
とくに川の描写。描写と言うか、克志の言い方がイイ!
「こんな川、ほんとに汚いさ。石炭洗ってるから、沈粉で真っ黒だ。したけど、水がきれいになったら、この町ダメになる。汚いのもダメ、きれいなのもダメ。なんもかんもダメなのさ、ここは」201P14-16Lより抜粋。
これは理解と言うよりも感じる言葉やなぁ。
とりあえず退廃的な感じがしたのもポイント。そこにいる人だから分かること、言えるセリフ。ちっともきれいなことばじゃないから、心に染み渡るのかなあ。
じぃんとはこないけど、読んで心がすっきりした。
◆基本データ
著者:有川浩
デザイン:鎌部善彦
出版:角川文庫
初版:平成二〇年六月二十五日
ジャンル:SF
◆評価
ストーリー:5
文章:4
キャラ:5
意外性:3
総評:A
その他:
◆あらすじ(より抜粋)
高度二万メートル――
そこに潜む“秘密”とは?
『図書館戦争』の著者が放つ超弩級エンタメ。
特別書き下ろし「仁淀の神様」も収録!!
200Ⅹ年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のために高空へ飛んだ。高度2万、事故に共通するその空域で彼らが見つけた秘密とは?一方地上では、子供たちが海辺で不思議な生物を拾う。大人と子供が見つけた2つの秘密が出会うとき、日本に、人類に降りかかる前代未聞の奇妙な危機とは――すべての本読みが胸躍らせる、未曾有のスペクタクルエンタイテインメント!!
◆書評
ほんとにいい作品だ。
なんというかこの本の最後にある新井素子の書評があるので説明要らなくねってなるわけだけど私が思ったことを書いていきたい。
まず面白すぎてグラグラきたところは、圧倒的な能力差のある人間と白鯨の対立だ。白鯨には防衛型というものが存在し、それらは人間を駆除しにくる。そうでない型もあり、話は収束へそして展開する。
これは薦めたい本にランクインしても過言ではない。というか薦める。
光稀には萌える。
キャラ配置が塩の街に似た印象を受けた。
展開もそうだ、塩の街らしい。
こっちは主人公が二人いるけど、いずれ一つになるので一組というくくりでいいだろう。
塩の街には『入江』という主人公たちに対立してくるキャラクターがいる。空の中には『真帆』という主人公たちに対立してくるキャラクターがいる。主人公たちもさほど変わらず、塩の街では自衛隊(陸軍)だ。空の中では(海軍)。まだ読んでいないけど海の底では海軍がでるそうだ。三部作だからね。それでもキャラポジは似てる。
イチバン安定するポジションなのだろう。私は文句ない。
さーて海の底、読みたくなってきたなあ。
◆基本データ
原作:オーガスト
著者:岡田留奈
原画:べっかんこう
出版:ハーヴェストノベルス
初版:2008年10月15日
ジャンル:純愛、学園
◆評価
ストーリー:3
文章:1
キャラ:4
意外性:1
総評:C+
その他:エロゲ原作
◆あらすじ(より抜粋)
謎多き孤高の美少女、紅瀬桐葉。文学を好み、数学の成績が抜群という彼女だが、その素性を知るものはいない。そんな桐葉に関心を抱いた孝平だったが、ある日、彼女の不可思議な行動に気づいてしまい・・・。オーガストの人気タイトル第3弾!
べっかんこう氏の「サイン色紙」プレゼント実施中!
◆書評
きりはたんかわいい。
萌えに飢えたものは新しいステージへと上ったのです。
そう、これはエロ小説だ!
ごめん。調子乗りすぎた。
人を好きになることに理由はない。と前提において、孝平の気持ちは置いておこう。これを言い出すとキリない。
これは原作版をやっていないと分からないことが多い。だが、18歳未満の人はやっちゃいけないのでマンガ版をみておくべきだろう。コンプティークに連載中なので読むべし。
展開なのだが、少し急展開な傾向にある。イラストが多く、文章が少ないことにも一因はあるともいえるが、なによりエロシーンを161ページから長々とやり始めなければいけないので、それまでの踏んでおくべき段階というものが飛び越えているようにも思える。さすがエロゲ原作とも言おうか。(いや、だが、『遥かに仰ぎ、麗しの』のすみかルートのように連続して行うというわけではなく、ワンシーンが長いだけだ)
問題はそれだけではなく、他キャラクターとの交流が狭いこともある。なんかもう白ちゃん以外出さなくていい。
文章は視点移動がすばしっこく疲れる。夢の話が伏線というよりは失敗した文章の破片を散らばしているようにしか思えなかった。
黒猫についても詳しくしてほしいね。
いろいろと不安定なところが多い。
こういうジャンルの小説も勉強になる。
まさかエロいだけで子供に悪影響を及ぼすなんてないだろうから、どんどん読んだほうがいいとおもう。少なくとも道端で拾ったエロ本に書いてあった内容を女子にやろうとするやからはいなかったのだから、別にエロは規制する必要がないと思われる。しかし、日本の法律で定められているのだから私らはそれにしたがって生きていくしかないので私の言葉たちは机上の空論と化すのである。
◆基本データ
著者:本田 透
イラスト:大田優一
出版:スーパーダッシュ文庫
初版:2006年12月20日
ジャンル:異世界転移系ファンタジー風ラブコメ
◆評価
ストーリー:1
文章:1
キャラ:0
意外性:0
総評:E
その他:きんもー
◆あらすじ(SD文庫公式サイトより抜粋)
爽快で笑えて泣ける3倍お得な
新ファンタジーシリーズついに発進!
平凡な高校生・紅龍亜砂のもとに、ある日トンデモない荷物が届いた。その中身は学園一の美少女にして不倶戴天の敵・子猫遊 鞠。そして同梱された手紙には「キスしないと起きないよ」との文字が。それが運命を変える遙かなる異世界への招待状だったとは?!
◆書評
萌え萌え作品♪
いかに読者を萌えさせられるか、そんなところを狙っている。
ちなみに題名の円卓はあんましでない。生徒会に至ってはまったくでない。
キャラクターのツンデレみたいなのはゾッとさせられた。ギャルゲー……のほうがまだマシかもしれない。ちなみに私は萌えに飢えているものですのでこんなんじゃ萌えませんでした。
あとがきにも書いてありますけど、キャラをだしただけらしい。
つまり、これは小説ではなくてキャラクター紹介本だったのだ!
本田透といえば『ライトノベルの楽しい作り方』がけっこう面白かったので買ったのだが、これほどまでにつまらないというか不愉快にさせるというか……なにはともあれ読みにくい。『……』←三点リーダっていうんだけど、これが『…』しかかいてないの。私の文章作法ではありえない書き方だ。これがSD文庫? いやいや、他の作品ではちゃんと書いてたし。恐らく、そういう風にしたんでしょう。反感を買うことを知りながらも。
なんというか、総評もEだしな。
◆基本データ
著者:新海誠
イラスト:
出版:メディアファクトリー
初版:2007年11月14日
ジャンル:恋愛
◆評価
ストーリー:3
文章:1
キャラ:1
意外性:0
総評:C
その他:切ない
◆あらすじ(セブンアンドワイより抜粋)
都内の中学に通う遠野貴樹(たかき)の元に、転校してしまった初恋の相手である篠原明里(あかり)からの手紙が届く。一九九五年の冬の終わり。明里との再会を果たすため、貴樹は次第に強くなる雪の中を明里の待つ岩舟駅へと向かう?。十三歳のふたりの上に永遠と瞬間が交差し、ふりそそぐ(『桜花抄』)。一九九九年、高校三年の何もかもうまくいかない夏。種子島に暮らす澄田花苗(かなえ)は、東京から転校してきた貴樹に宿命的な片想いをしている。サーフィンで波に立てた日に貴樹に告白すること。密やかな決意を胸に、花苗は必死に波に向かう(『コスモナウト』)。仕事を終えた深夜の帰宅路、貴樹は灯りの消えた高層ビルを見上げ思う。そんなに簡単に救いが降ってくるわけはないんだ、と?。東京での大学生活、就職してからの水野理紗(りさ)との出会い、いくつかの喪失とささやかな再生。そしてまた、東京に桜の咲く季節が訪れる(『秒速5センチメートル』)。一人で作ったアニメーション作品『ほしのこえ』で鮮烈なデビューを飾った、映画監督・新海誠の初小説作品。
【第一話】東京の小学校に通う遠野貴樹(たかき)と篠原明里(あかり)。
二人は常に一緒にいたが、先に明里が転校し、その後貴樹も転校することに。
遠く離れ離れになってしまう前に再会を願うふたり。彼らのうえで永遠と瞬間が
交錯し、ふりそそぐ。
【第二話】種子島に暮らす高校三年生の澄田花苗(かなえ)の心を占めているのは、
東京から転校して来た貴樹の存在。
花苗にとって彼はいちばん身近で遠い憧れ。
切なく揺れる思いを抱えながら、花苗にとっての夏が過ぎてゆく。
【第三話】貴樹は大学進学のため上京し、いくつかの恋をし、またそれらを失った。
卒業後、ソフトウェア開発企業に就職した貴樹は、仕事で出会った水野理沙(りさ)に惹かれていくが……。
◆書評
なんというか、切なくて主人公が気の毒。だから泣ける作品なのかもしれない。
私は深く分からなかったが、アニメのほうでも補完してみたいと思った。
◆基本データ
著者:長谷川昌史
イラスト:Nino
出版:電撃文庫
初版:2005年2月25日
ジャンル:スチームパンク寄り異世界ファンタジー
◆評価
ストーリー:4
文章:3
キャラ:2
意外性:1
総評:C
その他:あとがきの意外性がデカい
◆あらすじ(電撃文庫公式サイトより抜粋)
第11回 電撃小説大賞<金賞>受賞作
兄の失踪に隠された謎とは――!?
夜だけが続く日黒期がやってきてひと月。
高等部に通うネリムは、この日黒期という現象と、六年前の「森の神隠し事件」による兄の失踪に疑問を感じていた。
そんなおり、保健室で出会った新しい医務員のディネが、ネリムが疑問に思っている日黒期や兄のことを仄めかす。
そして、徐々にディネに惹かれていくネリムは、彼女と一緒に六年前の事件に関する資料を探し始めた。
『本当のこと』を知るために──。
様々な謎が巧妙に絡む新感覚ファンタジー。
◆書評
私、嫌いじゃないよこういう作品。
ひかりのまちという題名から、夜の街なんだなってのは想像できたけど、謎解きで知ったことはなるほどとなったね。
展開としては主人公のネリムが兄を探すというものだ。太陽少年ジャンゴも然り。ディネとHする話はすっ飛ばしておいても別に構わない。世界観の構築はうまいと思う。壮大ではないが落ち着いているし、それでいて緩急つけている。政治の話と絡めるのも悪くないのだが、なんでもかんでも政治のせいにしようとするネリムにはいい印象を受けなかった。もっといきいきとした少年を描いてほしいとは思う。だが、住んでいるところを想像すると少しばかり子供っぽいところがあるんじゃないかと思ったり。ほら、例えば私みたいな15,6くらいの子女は、紛争地域では兵士に過ぎない。そこに住む子供らは私たちと同じ世界の見方をしてはいない。これを異世界でしかも日本のようになんでもかんでも潤った世界ではないもの置換して考えてみよう。
――ほんの少し若いね。
意外性が低いのは物語がスローリーに進むからだ。この落ち着いた書き方は上手だが、意外性を演出するというよりはじりじりとあぶりでる答えそして謎、のような気がしてならない。というかそうだろう。
話はあとがきを見るといい。
あとがきがなんかケンカ腰。
やっぱり受賞者は私たちとは違うのかな。
◆基本データ
著者:上遠野浩平
イラスト:緒方剛志
出版:電撃文庫
初版:1998年2月25日
ジャンル:現代ファンタジー
◆評価
ストーリー:5
文章:3
キャラ:4
意外性:4
総評:A
その他:評価するのが怖い作品だ……
◆あらすじ(電撃屋.comより抜粋)
君には夢があるかい? 残念ながら、ぼくにはそんなものはない。
でもこの物語に出てくる少年少女達は、みんなそれなりに願いを持って、それが叶えられずウジウジしたり、あるいは完全に開き直って目標に突き進んだり、まだ自分の望みというのがなんなのかわからなかったり、叶うはずのない願いと知っていたり、その姿勢の無意識の前向きで知らずに他人に勇気を与えたりしている。
これはバラバラな話だ。 かなり不気味で、少し悲しい話だ。
……え? ぼくかい? ぼくの名は、“ブギーポップ”。
第4回 電撃ゲーム小説大賞<大賞> 受賞作品。
上遠野浩平が書き下ろす、一つの奇怪な事件と、五つの奇妙な物語。
◆書評
言わずと知れた名作である。これは電撃文庫の方向性も確立させた。西尾維新や時雨沢恵一、奈須きのこなど著名な作品を残している作家たちを震撼させた。というか、これがもとで書いたとか、これがもとで応募する決意が固まったとかいろいろだ。
――すごいね。
私は「ほへー」ってな感じで流して読んだ。話の面白さというものがどうやら私にかみ合わなかったのかもしれない。それは一時的なものでもっと私が大人のときに読めば見解が変わったかもしれない。
ストーリー及び展開など、一つの話題を主軸にしてそれぞれの人物から真実を暴いていく。最後に話が被さり、エンドするというものだ。
私的なことだけど面白味を見出せずだらだら読んだことにより、印象は強く残っていない。
◆基本データ
著者:野村美月
イラスト:竹岡美穂
出版:ファミ通文庫
初版:2006/04/28
ジャンル:ミステリ
◆評価
ストーリー:2
文章:3
キャラ:3
意外性:4
総評:C
その他:伏線の張り方うめえw
◆あらすじ(エンターブレインより抜粋)
天野遠子・高3、文芸部部長。自称“文学少女”。彼女は、実は物語を食べる妖怪だ。水を飲みパンを食べる代わりに、本のページを引きちぎってむしゃむしゃ食べる。でもいちばんの好物は、肉筆で書かれた物語で、彼女の後輩・井上心葉は、彼女に振り回され、「おやつ」を書かされる毎日を送っていた。そんなある日、文芸部に持ち込まれた恋の相談が、思わぬ事件へと繋がって……。野村美月・新味、ビター&ミステリアス・学園コメディ、シリーズ第1弾!
◆書評
妖怪とか、そういうことは省かれる。
だけど、話が弱い感じがしてならない。一つ一つ、個性がはっきりしていない感じだったし、何より、語り部の「ぼく」の決断が希薄だからであろう。物語を大きく返ることもせずに、淡々と流れていくだけである。
その点、伏線の張り方は上手かった。素直に、参考にしたいと思った。
モブキャラも多いこととか、なんだそりゃ的な展開にもなる。
すらすら読める軽い文章は、シリアスを含んでいながらも、大部分はコメディではなかろうか。いや、コメディだ。それでもなお、笑えなかった。文章で人を笑わせる文章書いてくれ。それとも、慄くほどの展開を待つ。
野球モノ書いてたほうがいんじゃないかい、という情報もあることだよ。